「IMPC(国際マウス表現型解析コンソーシアム)
とリソースの価値と活用」
◎開催趣旨◎
2000年当初ゲノムプロジェクトによってヒトをはじめ多くの生物のすべてのゲノム配列が解読されました。しかし、ゲノム配列が完全解読されてもその遺伝子が個体でどのような働きをしているのかはほとんど明らかになっていません。そこで広くヒトの疾患モデル動物として用いられているマウスを使って、個々の遺伝子がどのような働きをしているかを明らかにする 国際プロジェクトが始まりました。それが国際マウス表現型解析コンソーシアムInternational Mouse PhenotypigConsortium:IMPCです。IMPCでは、国際ノックアウトマウスコンソーシアム(IKMC)で開発されたゲノム上各遺伝子について欠損させたES細胞からマウスを個体化して、2022年までにすべての遺伝子ノックアウトマウスについて国際的標準プロトコールに基づいた網羅的な表現型解析検査を行うことで、 それぞれの遺伝子の役割を明らかにし、基礎医学や創薬の研究などに役立てることを目的としています。これには英国のMRC(Medical Research Council)、フランスのICS(Institut Clinique dela Souris)、ドイツのGMC(German Mouse Clinic)、米国のジャクソン研究所をはじめ世界18カ所の主要なマウスリソース解析機関が参加しており、日本からは理化学研究所バイオリソースセンターが参画しております。今回IMPCの主たる研究者が来日されるのを機にIMPC国際シンポジウムin横浜を開催し、IMPCの順調な成果を公表するとともに、欧米でのIMPCマウスの利用と創薬、基礎医学の発展に向けた実情の紹介、さらに、国内でマウスを使って創薬に取り組んでいる国内研究者を招いて、実際、どのように創薬の研究などに利用しているのかを紹介していただく予定です。国内の多くの国内の基礎はもちろん、創薬、基礎医学に関わっておられる研究者、学生の皆様を招いて広くIMPCで開発したマウスを知っていただき、利用の促進に諮って、この分野における研究が益々発展していくことを期待していま
す。ご参加をお待ちしております。